Tato Architects / Yo Shimada

Menu >

Blog

マシュー・バーニー:拘束のドローイング展

芝生の金沢21世紀美術館も美しいよ。との声を信じて急に金沢へ。
スターウォーズepisode3を見るような気分でマシュー・バーニーの映画でも見ようかと。
—思ったら前売り買ってなかったので満席で危うく見れなくなるところに。幸い補助席がいくつか出されて無事鑑賞できた。金沢はどこに行ってもホスト精神が満ちているような気がしていたが、更に好感度がUP。マシュー・バーニーの映画は思ったより悪趣味でも無く、一種のSFとして面白かった。
2時間半もある大して抑揚も無いストーリーは、美しい儀式のシーンを見ているうちにあっという間に過ぎる。(台詞の殆ど無い映画でこんなにも眠気を誘わないのは初めてかもしれない。)映画は、捕鯨と茶道をモチーフに、日本文化を結構リサーチしたうえで変身と転生の神話的ファンタジーをつくりあげていた。以前はもっと変態的な印象を持っていたのだが、ビョークの愛で前向きな変態になったのだろうか。実際最後のラブシーンではビョーク様にリードされすぎですよ。先生。
捕鯨に関しては文化として捉えられていて西洋的な視線とは一線を画しているように思えた。あまり関連資料を読んでいるわけではないのだが最初は門前払いだった環境庁にプロットを送り続け、最終的には日新丸(捕鯨船)をまるまる使わせてもらえたとのこと。捕鯨文化の持つアニミズム的側面を知らしめる良い機会なのか、悪趣味なセンセーショナリズムと捉えられるか微妙なところだけれど。
「拘束のドローイング9」に関する展示は映画では表現し切れなかった部分が伝わる相互補完的な存在に思えた。
一人で出掛けたのだが金沢で友人に出会い、更に友人の建築家、荒谷氏のblogで同じ日に金沢に行っていたことを知り、改めてニッチな集客力に驚く。そういえばアトリエワンの塚本さんやマヤマックスさんもうろうろしてたな。
夏の21世紀美術館の感想は後日。

2005. 8. 24建築探訪

x Close