Tato Architects / Yo Shimada

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HPNY!


旧年中はお世話になりました。2007年はさまざまなプロジェクトが舞い込みましたが、ともかく2軒の住宅が竣工しました。2008年は3件の住宅が竣工を控えています。
事務所のスタッフも頼もしく成長してきたので今年はもう少し仕事がこなせるようになるのではないでしょうか。本年もみなみなさまよろしく。

2008. 1. 1雑感

御蔵

今年もいくつか完成に至らなかったプロジェクトが。
これは旗竿状の面白い敷地でのプロジェクト。施主の希望を十分に引き出すことが出来ず不調に終わり、反省しきり。最近建築家コンペで案を募っておられるのを発見しました。素敵な家が建つと良いのですが。

僕らの提案は建築面積を最小限にし、周囲から十分に引きを取って採光と通風を確保するというもの。建てもの自体も2つのボリュームに分割し、その隙間からも採光と通風を図っている。
どちらかというとスロースターターで、最初からあまり詰めた案を提案すると案に変化の余地が無くなるので、ボリュームスタディから施主のキャラクターに合った家の在り様を探っていくことが多いのだが、このプロジェクトの場合は施主のキャラクターを掴みかねているうちに終わってしまった。残念、そして反省。

このつくり方では施主の話に合わせて案はどんどん変化するので面白いのだが労力は掛かる。思えば仕事をし始めたころは最初にお話を伺ってから3ヶ月~半年ほど、一人で案を詰めて、かなり出来上がってから連絡するようなやり方を取っていた。あれはあれで無茶なやり方だった。よく辛抱強く待って下さったものだよ。

2007. 12. 10雑感

コンプライアンス不況

鉄骨3階建の住宅の確認申請書。奥においてある緑色のファイルで全360頁。
手前においてあるグレーのものが昨年提出した同程度の住宅の確認申請書。
作る方も大変だが見る方も大変だ。
この苦労が少しでも日本の都市環境を良くする方向に働いてくれればよいのだが残念ながらそうではない。現在の審査体制では混構造は殆ど不可能だと聞く。つまり1階がガレージでその上に木造の住宅というような構成が適合判定という、ものすごく面倒で時間のかかる手続きに廻されるということ。そうなるとより良い合理的な空間を構想するよりも確認の下りやすい空間を構想する様になるのは道理だ。そもそも確認申請とはこういったご大層なものではなかった筈だがなぁ。増築、リフォームも法律上はほとんど不可能。いったい、この国をどうするつもりなんだろうな。

2007. 12. 8雑感

改正建築基準法のこと

実務を知らないとしか思えない無茶苦茶な建築基準法の改正が行われて4ヶ月
9月の住宅着工数は前年度比-44%
最近の建築関連の記事の見出しを少し追うだけでも
 9/25「補整・差し替え認めず」の姿勢崩す
 9/25 図面の書き方はまた変わった
 9/28 住宅着工激減で国交省が新統計
10/05改正建築基準法/自民党が改善を要請、冬柴国土交通大臣は見直しを否定
10/10運用ルールの改訂版公開
10/28改正建築基準法最大の問題点!? 大臣認定ソフトが未だに完成していない現実
と大混乱。
4ヶ月経ってやっと少し改正の見直しが行われたのですが、出す前に気付いておいて欲しいレベルの内容で、PSE法の騒動を思い出しました。
僕のところでも木造の建築確認は何とか進む様になりましたが、
殆ど無駄とも思える書類作成(上の見出しでも分かるように1週間前は要ると言われた書類が今週には不要になるということがあります。)は一体誰の為、何の為に作成しているのかという気分にさせられます。
混構造は当分通らないという話もあり、(建築界は今こんな定かでない情報ばかりです。。)
豊富町の住居はギリギリ滑り込みで通ったのだということに後で気付かされて驚愕しました。
というのも今回の法改正は当日まで何がどう変わるのか知らされず、猶予期間もなかったからなのですが。
今回の改正で最も負担の大きいのは構造設計者で、丁度改正前頃からお願いしている鉄骨住宅の設計は、構造設計者の手が一杯でなかなか構造図が上がってこず困り果てています。
この改正によって少しでも適正で良い建築が社会に提供出来るようになるのでれば良いのですが、そうは到底思えないのが悲しいところ。

2007. 11. 6雑感

松山大学ダンス部 「So wonderful」

今年も第20回全日本高校・大学ダンス・フェスティバルに松山大学ダンス部を観に行ってきました。今年は枝雀の落語を解体してそれをバックに色々な動作を重ねあわせていく、一般的な意味でのダンスからはかなりかけ離れた挑戦的な作品で、このコンクールにこの作品を出してくる勇気に脱帽。個人的に枝雀にはまっている時期でもあり、かなり楽しめた。(最近は色んな現場が遠いのでなんとなくipodに落語を入れるようになりました。音だけなので枝雀の動きは楽しめないのが残念ではありますが。)ただ、一度見ただけではなんとなく咀嚼できない感じでなんだかもやもや。機会があればもう一度見てみたい。

2007. 8. 14雑感

空調服!!

今年も暑い夏になりそうでつね。暑すぎてタイピングもままなりません。
ここ数年夏になるたびに気になっていたアイテムがあります。
その名も空調服。PCケース用のファンを服に取り付けてPCのように人間を冷やしてしまおうという乱暴なアイテム。まさかそんなに上手くいくわけあるまいと思いつつも人柱的にスタッフ用に一着購入。
ところがこれがなかなか素晴らしく、自分だけ木陰にいてそよ風を受けているような感じ。
風を受けて服が内側から膨らんでいる姿も可愛らしく、その場で全員が購入を決定。
今年の夏は事務所のクーラーは使わない予定ですので打ち合わせの方は覚悟して下さい。

2007. 7. 26雑感

セミの脱皮を

手伝いました。
連日徹夜気味で朦朧としながら夕刻、現場から事務所に帰ると脱皮しようとしている蝉が。
そんな時間に脱皮するのは少し間違っているのですが、はじめて見たので興味深く観察して、少し目を離したところ地面に落ちているではないか。あわてて拾い上げると蝉もあわてていたのか僕の指で羽根を伸ばし始めました。
(中指を立てていますが他意はありません。)
くしゃっとした淡い薄緑の半透明の羽根がやわやわと伸びて、ツヤツヤとした硬質の透明感をもつまで、数分か数十分。
十分固まったように見えたので近くの枝に止まらせると、
あわててのぼり、じっと身を固めていた。
雨が降り出したので事務所に入った。
しばらくしてふたたび見ると
既に姿はかき消えて無かった。

2007. 7. 23雑感

切断された住居

姫路駅前の、何か複雑な事情を想起させる住居。

2007. 3. 12雑感

1935年(昭和10年)東京 カラー映像

私的メモ
1935年(昭和10年)東京 カラー映像
割と普通の美しそうな都市。
これでも関東大震災以降。見所は帝国ホテル。

2007. 3. 6雑感

海辺の異人館

塩屋の海に面して「旧グゲンハイム邸」という素敵な異人館が建っています。
「シャウエケ邸」で有名なハンセルが大正時代に設計した瀟洒な木造建築ですが、近年では使用されなくなり、老朽化が進んで解体の危機に瀕していました。
友人の女性が「地域での保存・活用を!」とオーナーに掛け合ったりしていたのですが、なかなか上手くいかずに解体のおそれのある売却の話が進んでいたところでした。
結局差し迫った危機に、その友人の母親であるステンドグラス作家・森本康代さんが私財をなげうって買い取られ、保存と活用の道を探ることになりました。
詳しくはこちらの記事
いずれ何かでここで協力を募ることがあるかもしれません。
彼女達の身の回りの環境を愛する気持ちには、いつも頭の下がる思いでしたが
今回はその志に心底圧倒されました。

2007. 2. 14雑感

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