Tato Architects / Yo Shimada

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豊雲記念館 ヨドコウ迎賓館 ストロングビルディング

(昨日の続き)次に向かったのは清家清の「豊雲記念館」

小原流三世家元である小原豊雲の資料と、彼の収集物であるアジアや南米の民族資料が収められた記念館で、春と秋のそれぞれ約20日間のみ一般公開されている。
今回は特別に見せて頂いたのだが、内部は南米的な濃い暗さに支配されている。
外はまだ肌寒い初春の日差しの筈だが、うねる曲線状の庇や、陶器製多孔ブロック越しの光線は南米やアジアを彷彿とさせ、収蔵品と良くマッチしておる。
ただ、多孔ブロックでも光線は遮りきれず、展示品が傷むので普段はロールスクリーンが下がっており、一部を空けたりして対処しておるもよう。
その後旧山邑邸 (ヨドコウ迎賓館)へ。こちらは内部撮影不可。

やはりなんといってもスケールの操作が卓越、真似できませんな。しませんけども。増築を重ねた日本旅館のように奥へ奥へと誘われ、ひとつひとつが小さなドアのように見える通風用の窓など内部も独特の感覚に貫かれていて、一つの世界を形作っている。

最後に神戸市役所裏の立体駐車場 ストロングビルディングに。竹中工務店の設計だが、街中でよくある平凡な立体駐車場とほぼ同じ予算で、つきつめて設計した結果、美しい建築になっている。
ありえないくらいに細い柱と、梁のないフラットなスラブで構成され、実に爽やか。個人的には少し格好良すぎるので、も少し崩したい気がするよ。いや、後で付けられた看板とかは残念な感じなんだが。

2009. 3. 26建築探訪

鉄の教会~神戸新生バプテスト教会~ 再訪

ある雑誌の企画で神戸の名建築をいくつか写真とともに紹介して欲しいとのことで朝からいくつか廻ってきた。見学可能な物件と言うお題なので住宅は除外。以下にメモ代わりに記載。
まずは木村博昭師の「鉄の教会~神戸新生バプテスト教会~」へ。
コンクリート打ち放しの地下一階の上に9mmの鉄板を折り曲げただけの簡素な小屋が懸かり、ガラスブロックで内外を仕切っただけのシンプルなつくりは厳しい建設コストから導き出されたものであるらしい。
教会堂内に照明すらなく、自然光と蝋燭の明かりのみで照らされる教会堂内は、プロテスタント的な質素さの中に木村師ならではの装飾感覚が見え隠れして色気がある。
木村師の装飾感覚は正面の十字形を成す鉄骨の僅かなふくらみや、タイバーの連なり、手摺のつくり等に現れており、モダニズム初期の建築が持っていた装飾感覚を思い出させる。
竣工当時の黒皮鉄板が持っていた艶は吹き込む風雨によって失われ、うっすらと錆が浮いてきているが、それもまたなかなか。
竣工当時から夏は暑くて大変なのではと思っていたが、自然通風のある半外部的な空間になっているので暑くはない、むしろ大変なのは冬の寒さだとのことだった。
この後、坂茂「紙の教会」 安藤忠雄「風の教会」と続けるのもまた一興かと思ったのだが「紙の教会」は仮設だった為、建て替えられ、「風の教会」は運営会社が倒産した関係で見学できないとのこと。

2009. 3. 25建築探訪

北野町の住居2 カーテン

北野町の住居2は 少しずつ変化し続け、先日はNunoの安東陽子さんにお願いしていたカーテンが仕上がってきましたので取り付けてきました。
オーガンジーに無数のコヨリが縫い付けられた不思議な立体感をもつテキスタイル。

鏡に映り、虚像の空間に掛かる脚立のように見える梯子。
蛍光オレンジに塗られた壁の反射光を受けてほのかに色づく空間に掛かる梯子
鏡の奥には1階収納への入口が。

2009. 3. 16北野町の住居2

籠池通の住居 0316 家具スケープ

結構設計の進んでいた籠池通の住居は設備の要求や、施主の意向により部屋の配置を組み替えて軌道修正。
大きな穴の空いた71~88mmの極薄の床が積層する単純でおおらかな計画に。低く抑えられた階高と積層された極薄の床を介して、施主の持ち物と家具と、建築が等価に混じり合う現代の風景が創り出せれば良いのだが。







2009. 3. 16籠池通の住居

北野町の住居2 訂正

先日UPした写真ですが、うまく表示されないとの報告を受け、訂正しました。まだ表示がおかしい場合はお知らせ下さい。

2009. 3. 3未分類

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