Tato Architects / Yo Shimada

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NYC 05

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朝から単独行動をすることにして、僕は再びMOMAへ見逃した階を見に。建築について改めて言うと、日本での谷口氏の建築の精度には達していません。割と大味な部分が散見される。それが残念といえば残念。僕は精度にはあまり興味が無い方なのですが。基本構成だけで、あるクオリティに達しているだけに。
見逃していたのは近/現代の絵画/彫刻フロア。単体で展覧会の主役を張れるものが溢れんばかりに展示。余りに多すぎて殆ど集中力を維持できませーん。流すように見た中では意外にもポロックが良かった。ポロックの絵を描いたときの体の動きや時間を追認できる感じが面白い。
建築のフロアで、先日はさらっと見てしまったエミリオ・アンバースのThe House of Spiritual Retreatをじっくり見る。
学生時代にコンセプト模型を見たのだが昨年になってやっと完成したらしい。設計が始まったのは1979年というから恐ろしい。
地下に居住空間を置き、地上には精神的な存在としての展望テラスのみを置く構成。
デザインのフロアに置かれているガラスの器を見て、ステンドグラスを使った装飾のアイデアをいくつか思い付く。いつか最高の形で扱える機会が来れば良いのだけれど。
MOMAのレストランで食事をして、ペイリーパークを見学に行くも閉鎖中。何故だ。
その後ミースのSEAGRAMを見学。普通の人にはありきたりのビルに見えるんだろうな。
カコイイ。
モダンはこいつによって一度完成させられてしまっている。
午後はP.S.1へ。
古い小学校を改修した現代美術館。
キースラーの巨大な展示があり、アメリカの911以降の監視社会を皮肉るような構成、カタカタたどたどしく動く機械類の面白さなどには魅かれるも、入り込めず。
その後地上を走るMETOROに乗って再びSOHOへ。余談ですがこの地上駅舎、地下鉄が走るだけでありえないくらいに揺れます。
乗り換え中に出会った、社交ダンスサークル発表会in METORO構内?
途中下車してフラットアイアンビルに拝謁。と思ったら工事中。
兄の話では先端部分に電光掲示板をつけるとの話だが、俄かには信じがたい。
SOHOに来た理由は、クールハースのPRADAを見る為。昨日はさすがに閉店中だった。
左下は昨日ウインドウ越しに撮った写真。
東京のH&deMや、その他のグリーンインテリアの、艶やかで滑らかな優美性をたたえた贅沢な空間を予想して行くと裏切られる。そこにあるのは粗くてダイナミックな工場のような空間だった。クールハースのリサーチ機関、AMOは排他性をテーマのひとつに掲げながら、一方でストリート
というテーマで高級感を否定しているのだが、この2つは両立しない。排他性の理解の仕方が間違っているのかな。ともかくAMOが掲げた、「高級店に入ると感じる不快感-買わされる強迫感からの開放」は成功していると思ったけれどブランドから神話化作用を剥ぎ取った結果、アウトレット的な感じが発生している感じがしたのは、いいんだろうか。
夜は近所のJAZZ CLUBへ。今日の演者はレスポール爺さんとその仲間達。レスポールってのはあの名ギターのレスポールの生みの親。まだご存命でしたか。曲はスタンダードなジャズを小粋に。半分くらい漫談でしたが、そのうち8割はシモネタでした。勘ですが。

2006. 2. 5建築探訪

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