Tato Architects / Yo Shimada

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CASSINA-GRAF

仕事を早めに切り上げて心斎橋でアレッシのTEA&COFFEE TOWER展を見る。世界の建築家によるティーセットの提案。
写真はSANAAのもの。銀色のフルーツバスケットのように仕立て上げられたティーポットやシュガーポット。それぞれに反射を繰り返していてシャンデリアのようでもあり、単純に草間彌生的でもある。399万円。(高!)意外にも伊東豊雄の作品が最も良かった。丸い盆の上にひろげられた食器類のそれぞれにちょこんと小さな蛙がついているだけという、肩の力の抜けた感じが素敵。海外の建築家、それも新奇な形態を追い求める人たち、例えばザハやモーフォシスの作品は殆ど日本のオタク系の造形センスと繋がっている。村上隆でなくても、「日本のガレージキットを海外のアートシーンに持込んだらどんなことになるか?」と夢想するだろう。
その後 グラフmedia gmで神戸在住のタイ人漫画家ウイスット・ポンニミットの展覧会に。
うーん。グラフはいつも展示空間で面白い提案をしようと頑張っているのだが、いつも微妙な感じを覚えるのは、芸大時代に散々こういったチャレンジは見たからか。それでちょっと文化祭を思い出すからか。ポンニミットの絵はスキだけど。って感想は偉そうですか。そうですか。

2005. 8. 23展覧会・講演

「木村さん」

高嶺格の「木村さん」の上映を見にKAVCへ。
高嶺さんが介護ボランティアをしていた劇団態変の「木村さん」についての映像で、脳性麻痺の障害がある木村さんのマスターベーションを高嶺さんが手伝う「性の介護」の様子が写されたもの。自分の精液を顔に受けて大笑いし続ける木村さんのなんともいえない底抜け感とうつくしさ。を観客の賢しげな物言いを遮るように用心深く作品化していて、その用心深さが作者と観客の途惑いを表しているように思った。ってこんなこと言語化して何か分かったようなつもりになるのは本当に危険で愚かなことだよ。DUMBTYPEのS/Nのダイジェスト上映とその後のトークもちょっと覗いたのだがこちらは浅田彰がほとんどピーコかって言う位のハイテンションで喋り続けて場内を沸かせていた。いや、あんなキャラだとは知らなかった。とてもチャーミングだった。
終了後のパーティーで高嶺君や、大学時代の先輩と久しぶりに話す。こういう場に来ると自分が「男性で自国人の両親を持ち、異性愛者である」という普段すっかり忘れがちな事実を思い出す。愚鈍になる条件は十分に揃っている訳だ

2005. 7. 5展覧会・講演

遠藤秀平展

EARLY GALLERYの遠藤秀平展へ、
ちょうど今、構造設計をお願いしている大氏さんと五十嵐太郎さん、遠藤さんでトークイベント。会場で塩屋に最近出来た遠藤さん設計の住宅の施主さんと出くわす。スライドショーは主にその住宅についてだった。
印象に残ったのは遠藤さんの「最近の日本の建築はPLAN-平面図と戯れすぎではないか?その戯れの結果できた面白いPLANがいつまで実効性を持つのか疑わしい。」との言葉。遠藤さんや高松さん、渡辺誠等、特徴的な外装を作り出す建築家が海外でのみ評価が高いのはそこにあるような気もする。日本では彼らは逆に形態と戯れているように見えがちなのだ。実際に塩屋の住宅に行ってみると意外な程、居心地が良く、内部空間についても考えられているのだが、そういうことはメディアには載らない。GA HOUSESの紙面もほとんど内部空間については伝えられていなかった。
その後オープニングパーティーを抜け出して赤レンガ倉庫の友達のライブに。相変わらずカッコよかった。

2005. 7. 4展覧会・講演

BATIK/みんぱく/ゾン

インドネシア料理店を営んでいる友人のBATIK(インドネシアの伝統的なろうけつ染めの布)の展示に行き、その後民博の特別展「きのうよりワクワクしてきた。」へ。あの伝説的に面白い「ソウルスタイル」(李さんという韓国の一家の家財道具一式を民俗学の資料として買い取って展示していた)と同じ佐藤助教授の企画。展示室自体が集落というか、ぬるいカオス状態で素晴らしい。博物館の収蔵物とアーティストの作品が渾然一体で置かれていて、手に触れたり遊んだり出来る。変なおもちゃの収集癖のある友人の家に来てしまったようなかんじ。円形状の吹き抜けを利用した巨大なピンクのリリアン編みがあり、内装のネタ帳にストック。その後、友達の個展のオープニングに。へびの骨のペーパークラフトが展示室に横たわっていて「こどもの時に山で不思議なたからものを見つけたときのかんじ。」を思い出させる。あいかわらずいいなぁ。

2005. 6. 6展覧会・講演

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