Remains of the Light
先週は大学の少し上の先輩でもある安積朋子さんの展覧会Remains of the Lightを見にsferaへ。トークショーでは最近の活動を中心にたっぷり聴かせてもらい満足。最近のデザインの課題としてフラットパック化への試みをあげておられた。
(フラットパックというのは製品を組み立て式にして、なるべく小さく梱包し、運送コストを削減して輸送に掛かる環境負荷をなるべく減らすことを指し示すらしい。平面から立体への変形というと日本のお家芸のように思えるが、Tord Boontjeの高名な照明Garland Light なども見事に平面から立体をつくりだしている。)
フラットパック化への試みに、安積さんの最初期の仕事のひとつの特徴だった変形というタームが形を変えて出てきているのかとも思い、興味深かった。
また、最後の方に見せられた、100%design の企画展 10 X TEN project(10km 圏内で手に入る物を利用、費用は 10ユーロ 以内というプロジェクト)でのドアアイ(ドアにつける来訪者を覗くアレです)を空き缶に差し込んでピンホールカメラをつくる作品は、厳しい条件にもかかわらず詩的な答えが示されていて思わず拍手をしてしまいそうだった。
展示されていた、本物の小枝を型取りした樹脂の枝が蓄光しており、夜寝室に持ち込んで、小枝のぼぉっとした光で眠りにつくというアイデアはとても詩的で美しかったが、夜トイレに立つ際などにLEDか何かで光ってくれるとなお良いだろうにと、あまり詩的でないことを思いました。
夜中に人が近づくとぼんやりと光ってくれるLED付コンセントがありますが、そういうセンサーでいろいろと建築が反応してくれるのは楽しいような悲しいような、どう反応して良いか判断に困ります。便器のフタが自動的に開いてくれるのは、ただただ悲しいです。